スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

時計じかけのオレンジ

監督:スタンリー・キューブリック
出演:マルコム・マクダウェル

k879941922.jpg

ストーリー
血気盛んなアレックスが好きなのは、暴力とセックスとベートーベンの「第九」。徒党を組んでロンドン中を荒らしまわるが、仲間に裏切られて刑務所へ……
(TSUTAYAより)

映画好きなら知らない人はいないであろう作品です。キューブリック監督ひいては「SF3部作」を観ないと映画は語れないと思うので、という理由は後からなんですけど、観ました。

そうそう、原題は「clockwork orange」ですから、日本語のタイトルは直訳です。

まあ、何とも面白いこと。敬遠されている作品かと思いきや、どこがつまらないんだよと不思議に思うくらい、面白い作品でした。しかも単に面白いだけではなく、メッセージがビンビン伝わってきました。そこら辺を、できる範囲でひも解いていきましょう。ちなみに、ネタバレ全開ですので、知りたくない人は読まないように。

まず、主人公のアレックス君は、非常な悪です。しかし『ノーカントリー』のシガー、『ダークナイト』のジョーカーのような、悪(純粋悪、絶対悪)ではなく、管理社会によって生み出された悪です。そうなると、悪と言うよりも、管理社会に抵抗をするレジスタンスのようなものかもしれません。

しかし、ひょんなことからしょっ引かれて、刑務所にぶち込まれます。しかし、「ルドヴィコ手術」という、ヤバそうな手術を受けたら、刑期が短くなり、すぐに出れるというので、アレックス君は受けることになりました。

「ルドヴィコ手術」というのは、人格を矯正するものです。具体的には、暴力を拒絶したくなるような映画を見せて、人格を根本から治すというものです。結果、手術は成功に終わり、アレックス君は暴力ができないからだ、つまり「解けじかけのオレンジ」になるのです。

刑務所から出て、町を歩いていると、かつて襲ったホームレスやかつての下部たちに襲われます。瀕死になりながらも、一件の家にたどり着き、助けを求めます。そこは、昔アレックス君たちの襲った家でした。そこで、まだ生きていたその家の住人はアレックス君を利用しようとたくらみますが、見事に失敗。

アレックス君は病院送りになります。体も回復しました。さらに、「時計じかけのオレンジ」だった体も、見事に回復します。政府の要人(確か大臣)に、「ルドヴィコ手術」によって、まずいことになってしまったことをわびるために、一緒に写真を撮ることにします。しかし、そこでアレックス君の魅せた笑顔は、暴力を振りまいているころの笑顔と全く同じものでした。

完全に、ストーリー紹介になってしまいました。ですが、これらを踏まえた方が内容を理解しやすいです。

僕が、観終わって考えたことは「管理社会では抵抗勢力を生むだけだ」ということです。人間は、完全に管理をされると、それに抵抗したくなるような気がします。学校に不良がいるのも同じもんでしょう。

そういった抵抗勢力を抑え込むために、人格を改造します。しかし、体はそうであっても、実際の精神は矯正しきれないはずです。体と精神が一致しないために、廃人同様になるのは目に見えています。

そういったことを、キューブリックは言いたかったのだと思いました。

しかし、違うようです。というのも、映画評論家の町山智浩の本を読むと、原作まであたって、裏を取って本当に言いたいであろうことを書いてあります。

肝を言うならば、「悪と超悪」どっちがいいかということです。アレックス君は「悪」、政府(管理社会)は「超悪」。どちらを選んでも、いい結果にはなりません。そういった悪のどちらがいいかというのが、監督の投げかけだというのです。

僕は、なるほどと思いました。ずいぶんと、葛藤のありそうな質問だと思いました。SFはありもしないことを描きつつも、現代への警鐘を鳴らします。そういう意味では、すばらしい問いだと思いました。

内容もさることながら、ほかにも多くの点で秀逸だと思いました。特に、音楽です。クラシックの曲を早回しで、セックスシーンとかぶせるのは、本当にうまいと思いました。

監督のスタンリー・キューブリックは調べた限りでは、アカデミー賞の受賞はないです。『2001年宇宙の旅』は、視覚効果賞みたいなのを取っていますが、作品賞、監督賞はないようです。しかし、映画の巨匠と言われるまでの監督です。選ばれないからこそ、さらにすごさが増すといのもあると思いますけど。

この作品のレビューみたいなのを読みましたけど、そこまで評価は高くなかったです。どうしてか、疑問に思ったので詳しく観ると、見事に意見が分かれていたのです。わかる・わからないと好き・嫌いを軸に4つに分かれていました。嫌いで評価が低いのはわかりますけど、「意味がわからない」「監督は中二病」観たいなコメントはよしてほしいです。少しは考えながら、もしくは終わった後に考えてから、書いてほしいです。

評価:95点
「SF三部作」、残るは『博士の異常な愛情』だけです。



この予告編に使われている曲は、『ウィリアム・テル序曲』というものです。運動会でよく聞く『天国と地獄』と『クシコス・ポスト』に似ていると思うのは僕だけでしょうか。

スポンサーサイト

comment

Secret

カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
検索フォーム
リンク
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

最新記事
FC2カウンター
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。