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ゼア・ウィル・ビー・ブラッド

監督、脚本:ポール・トーマス・アンダーソン
出演:ダニエル・デイ=ルイス

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ストーリー
舞台は20世紀初頭のアメリカ西部。ダニエルは幼い息子のH・Wを伴って油田を探す稼業をしていた。あるとき彼は、サンデー牧場に石油が出る兆候があるという情報を見知らぬ青年ポールから得る。現地へ赴いたダニエルは貧しいサンデー家から権利を買い取り、仲間を呼び寄せて試掘を開始、まもなく豊かな油脈を掘り当てる。しかし、同業者との競合、村人に強い影響力を持つ若き宗教家イーライとの確執、試掘中の事故、息子の難聴といった問題が、強欲で偏屈なダニエルを苦しめる。
(wikipediaより)

とりあえず、僕の感想としては、「疲れるけど、観て良かった。ついつい笑っちゃったな。」というところです。

アメリカでは2007年に公開され、『ノーカントリー』とアカデミー作品賞を争った作品です。

『ノーカントリー』と争っただけあって、ものすごく重厚です。およそ160分にわたって重~い感じの映像が続きます。

単純に書けば、主人公が石油を掘る話です。しかし、その石油を掘るまでには幾多の困難が待ち受けています。困難と書くと、ヒーローみたいですが、主人公は完全なアンチヒーローです。

主人公は資本主義の権化のような存在です。それに対する困難として、宗教が出てきます。お金と宗教、両方ともタブーと言えばタブーです。その二つが一騎打ちするという構造です。

冒頭に主人公が穴を掘っているシーンがあるんですけど、音楽やセリフがありません。僕としては、主人公の性格を表しているのだと思いました。ほぼ無音で作業音だけが聞こえるというのは、主人公はよくいえば仕事にひたむき、悪くいえば主人公は仕事以外に興味がないでしょう。

その証拠に、劇中に主人公には趣味らしい趣味が出てきません。さらに、奥さんもいないです。一人子供を連れているだけです。この子供なんですけど、後でものすごく重要な役割を果たします。僕は本当に驚きました。

そんで、宗教家との争いに至る前に、その宗教家の兄弟(兄か弟か忘れました)が主人公のもとに現れて、石油が出る話をします。その話に来た人と宗教家が同じ俳優なんです。これは、主人公は自分以外にはほとんど興味ないということでしょう。

同じ俳優が二役演じるわけなんですけど、この二人もラストでちゃんと生きてきます。

基本的に、資本主義ってそんなにいい制度じゃないととらえられていますが、この映画では資本主義が主人公であるので、資本主義が悪には見えないようになっています。映画は資本主義を肯定しているわけではないんですが。

そのあまり評判のよくない資本主義に、タブーである宗教が衝突してきます。

僕はスタンリー・キューブリックの『時計じかけのオレンジ』を思い出しました。『時計じかけ~』の主人公アレックスも悪人ですが、さらに悪い政府との対立が描かれます。

そういった、単純にどちらが悪者とは言い切れないもの同士が戦うわけです。

映画の中盤まではどちらも五分五分ですが、石油を掘ってから何年かたった後に、決着がつきます。ボウリング場でものすごいことが起きます。僕はあまりにもすごくて笑ってしまいました。

心地よいラストでないのに、自然と笑えてきます。これは、いままでの主人公の行動がここで生きてきます。

主人公の資本主義としての執着心はいたるところで現れます。宗教家の教会で、ほかの会社との衝突などなど小さいエピソードが最後に爆発します。

それとアカデミー主演男優賞を受賞したダニエル・デイ=ルイスの演技は本当にハンパないです。ラスとは本当にやりすぎに見えますが、今までの話を考えるとやりすぎには見えません。

このダニエル・プレインビューというキャラクターは『ノーカントリー』のアントン・シガーと双璧をなすと思います。事実、シガーを演じたハビエル・バルデムも同じ年に、アカデミー助演男優賞を受賞していますしね。

ただ、この映画に挑むのはそうたやすくないです。およそ160分という長さをDVDで体感するのはものすごく疲れます。劇場ならあっという間だと思いますけど、家ですとかなりつらいということをわかった上で観てほしいです。『2001年宇宙の旅』級に疲れます。

ただ、映画で描かれることは非常にわかりやすいです。二人の人物が象徴として使われているということが一番重要でしょう。

あと、松本人志がポール・トーマス・アンダーソンの『マグノリア』を批判していましたけど、この作品を観てもまだ批判するのでしょうか。この話はまた別の機会にします。

評価:85点
疲れますが、ラストは本当に名シーンだと思います。
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ダニエル・デイ・ルイス

この人、本当にすごい役者だと思っています。

初めて、彼の映画を観たのはラスト・オブ・モヒカンで、衝撃を受け、父の祈りを、マイ・レフトフットでノックアウトされ、そしてこの映画でも唸りました。

確かに重苦しくて、決して言い方変ですが面白い映画ではないんですよね。
でもきっちりとハートに残る映画です。

Re: ダニエル・デイ・ルイス

kasshyさん、コメントありがとうございます。

たしかに、ダニエル・デイ・ルイスは普通じゃないですよね。アカデミー賞2回も取ってますし。

映画自体もどう考えても疲れる後世ですけど、ポール・トーマス・アンダーソンはそれを狙ったとしか思えません。でも、忘れられなくなりますよね。
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